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広島経済レポート"に掲載されました

【掲載内容】

“負動産”という造語が多く使われるようになりました。利益を生むどころか損失を生む不動産のこと、あるいは通常の不動産よりも流通性が劣り、換金することが困難な不動産を指します。
売ろうにも売れない、貸そうにも貸せない、固定資産税や草刈りなどのコストばかり払い続ける不動産、借り入れしすぎの不動産のことです。

私は、不動産で悩める方、主として地主さん、アパートなどの賃貸不動産オーナーといった方向けに、その問題解決型パートナーとして、常に何ができるかを一緒に追求し続けてきました。

よく、相談の場面で聞くお話しがあります。
「相続の税金対策で建てるのだから、敷地に最大限の建物を建てたらよい・・・。と言われ建てた。」また、地主さんのような資家のみならず、サラリーマンの方でも「35年ローンの支払い後には、あなたの財産になり、家賃収入は老後の安定した収入になる。
なので、毎年のキャッシュフローはマイナスでも大丈夫・・・。と言われ買った。」

といったような無謀な投資のお話です。はたしてそれでよいのでしょうか?

賃貸アパートやマンションを建築する、または購入するということは節税対策であろうがなんであろうが、そこに資産を注ぎ込む以上は投資です。投資の世界では必ずどこかで手仕舞いしなければなりません。
株式や投資信託にみられるように、証券を購入し保有中は定期的に配当金を得られ、購入時より値上がり時に売却すると値上がり分を利益として得られます。今、含み益がいくらか?含み損がいくらか?というのは皆さんも関心が高いところですよね。投資である以上は儲からないと意味がありません。

ところが、不動産投資については今売ったらいくらか?5年後、10年後はどのような価値の予測が立つのか?意外なことに、ほとんどのケースで物件の価値の分析、検証がなされておらず、目の前の節税には効果があったかもしれないが、家賃収益の積算と物件価値のトータルで勘案すると、結果、儲かるどころかマイナスといった話が少なくありません。

ここで考えていただきたい。アパート・マンションなど収益物件というものは賃借人に貸した瞬間、賃料徴収権という権利に変わります。つまり、オーナーが自由に使用収益できなくなるのと引き換えに、そこから貰い受ける家賃の収益によって物件の価値が決まってくるということです。


例えば、地主さんのケースで説明すると、時価1億円の土地上に1億円の建築費をかけてアパートを建てたとした場合、合計2億の投資をしたことになりますが、市場では2億円の価値で取り扱いません。その不動産からいくらの賃料収入が見込めるか?という期待によって物件価格が決まりますので、下記のイメージになります。

(イメージ:年収800万円 市場の期待利回り7%⇒市場価格 約1億1、400万円)

なんと、この例でいうと資産が8、600万円も目減りしたことになります。よく、相続税対策でアパートを建てれば資産が圧縮できて節税に繋がるとのセールストークを聞きますが、節税額以上に資産価値が目減りすると、本末転倒になることを忘れてはいけません。
継続して安定した家賃収入が見込められれば、その差額も埋められますが、不動産賃貸事業の成功の鍵は一にも二にも三にも立地であり、条件から外れると挽回するに容易ではないでしょう。


人口減少や空き家増加の社会的問題はご承知の通りであり、いうまでもなく市場の先細りは避けられない状況です。それでも収益性を軽視したアパートを作り続けるといった無謀な現状にようやくブレーキがかかりはじめ、現にテレビコマーシャルでおなじみの一部のアパートメーカーによる自己の利益追求のための建築違反や、金融機関の不正融資などにみられる不動産投資への歪みが露呈しました。

それでも不動産投資物件を扱う販売会社、アパートメーカーは取得するメリットばかり強調し、お客様にとって購買の意欲を削ぐような都合の悪い情報は与えてくれません。
これから不動産投資をされる方は、物件をすぐさま再販するとなるといくらになるのか?将来の売却予測でいうといくらか?というように“価値”に敏感になり、より慎重に検討することです。
一方、既に不動産投資をされてる方は、まだ市況が旺盛な今こそ見直しを図るチャンスであり、場合によっては買い替え(組み替え)も効果的でしょう。


今(あるいは将来)、手仕舞うと幾らか?について考えてみてはいかがでしょうか。

FAX:082-511-3345